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一挙三得

 

この週末は、1歳になったばかりの孫がお泊まりで訪れて、孫相手のひとときを過ごしました。

 

共稼ぎの両親が、余暇にやっている音楽活動に参加するために預かることになったのです。

 

子育て中、同じ年齢の子供には接していた筈なのに、孫相手というのは全く別物で、ちゃんと育てねばと言う責任がないからなのか、ただただ可愛くて癒やされる。

 

目に入れても痛くないとは、よく言ったもので、こんな気持ちで幼い子供と接することのできるのは幸せなものです。

 

 

 

父方母方祖父母というのは、両親的存在であるより、孫にとっても別の世界を与えられる存在であるべきかもしれません。

 

両親は、ちゃんとした人間に育てなければと言う責任感を持って子供には接している訳ですから、祖父母は、人間はこうあるべきと言う上から目線の対応ではなくて、人間としてちゃんと向かい合うけど、対等目線で関われたら素敵だと思います。

 

 

 

日本テーラワーダ仏教協会のスマナサーラ長老が、母国のお寺で過ごしている子供達に対して、どのように接しているのかを語ることがあるのですが、そんな風に接する大人がいたら、子供達は自分を潰すことなく、自分の力で良い方向へ向かっていくんだなといつも感心しながら聞いていますが、そう言う存在を目指したい。

 

 

 

まだまだ自分は、人間として未熟で、そんな域にはほど遠いのだけれども、インド占星術の鑑定で、年上の人にも、年下の人にも、その人の人生に真剣に向かい合い続けていれば、少しずつでも育っていく何かがあるんじゃないかと思っています。

 

 

 

まだ、意味のある言葉は喋りませんが、よく人間を観察していて感心します。

 

何かいたずらを始める時には、必ず大人の顔を見て、やっても良いのかなと確認してからやります。

 

ダメと言われないことを確認すると、自分の気持ちのままにあちこち散らかしまくります。

 

 

幼くてまだ自然の一部だから、自然の法則に従ってエントロピーは増大するのが当たり前なんだよねと言う感じです。

 

 

 

 

手の届くところに置いてある冊子を出して床に放りまくる。

 

カメラの三脚を楽器にして床を叩く。

 

庭に面したカーテンに隠れては、ば~と顔を覗かせる。

 

片時も止まっていなくて、動き回っています。

 

 

 

たまに、ダメと言う言葉を聞くと、びくっとして身構えます。

 

こんな時期から、人間は人の中で生きる生き物なんだなと感じます。

 

 

 

じいちゃんの方に懐いていた部分もありますが、ばあちゃんに相手をして貰うのも楽しいようで声を出して良く笑います。

 

何で、こんなに嬉しそうにするんだ?と夫に問いかけられて気がついたことがあります。

 

遊んであげる、相手をしてあげるではなくて、一緒になって遊んでいるからなのではないかなと思いました。

 

 

 

孫は、いつもより禁止されない環境で、のびのびと過ごせる。

 

祖父母は、可愛い孫の相手で癒やされる。

 

一緒に遊び続けると、くたびれますが、たまにだからそれも楽しい。

 

両親は、子育てから解放されて、趣味を楽しみ、夜は子供の声に邪魔されることなくゆっくりと眠れる。

 

まさに一挙両得ならず、一挙三得のひとときだと思います。

 

 

 

今は、晩婚傾向で、子供のいない夫婦も増えてきているし、当然孫を抱けない人たちももっと増えてきているご時世に、幸福なことだと思いますが、だからこそ、子供を持つ人生を送りたいなら、30歳前に、理想的には、25歳までに結婚について一度真剣に考えてみると言うのは大切なことなんじゃないかと思うのです。

 

 

 

女性の価値はクリスマスケーキで、25歳まではよく売れるけど、26歳になったらね・・・と言われた時代に育った私ですが、その時は反発も感じたものの最もトラブルを起こすことなく出産できるのは25歳位ということを考えると、理由がなかった訳ではなかったのだなと不妊に悩む人がこんなにも増えていると言う現状を見るにつけ思います。

 

 

 

時代は変わって、女性も男性と対等に近く仕事ができるようにはなりましたし、若い夫婦は2人で働かないと生活ができない時代になりましたが、35歳になると25歳の頃と比べると、自然妊娠率は半分近くに減り、正常にトラブルなく出産まで辿り着く確率も減り、染色体異常や妊娠トラブルは格段に増えてくると言う母体の生物学的な要素と言うのは、昔と全く変わっていない訳です。

 

 

 

結婚すれば、多くの人に子供が授かると言うのは、20歳~30歳までに結婚する人が大部分だったから、そうだった訳で、晩婚になればなる程、子供が欲しくても恵まれない人が増える一方というのは、誰が考えてもわかるのに、35歳の声を聞かないと真剣にならない。

結婚は、いつでもできるようになってきたけど、子供はいつでもは生めないよ。

若い人、もっと早く考えて!!と言うのが、鑑定者として感じる切なる願いです。